VVVF名鑑

南海電鉄

傾向と対策

 南海は古くから東急車輛と付き合いがあったおかげか通勤型車両では古くからステンレス車が導入されていました。そのため、関西私鉄の中でもVVVF車のコイル録音が比較的しやすい方になります。一方、路線長が長く、日中の列車本数もそれほど多くはなく、おまけに近年機器更新が多くの車種において実施されていることもあってか全種類のVVVF音を集めるハードルは高くなっております。特に1本しかない1051Fをいかにして狙うかが鍵となるのでしょうね。

8000系

最終更新日:2019.7.5

 8000系は2008年に登場しました。車体は当時の東急車輛の標準仕様が色濃く反映されたため関西にしては珍しい、いわゆる「走ルンです」の構造が用いられました。一方で足回りは先に登場した泉北7020系に準じたものとなりましたが、主電動機や歯車比などは南海の独自仕様となりました。これらは後の12000系にも同様のものが反映されています。また、VVVFのソフトの基本設定に関しても(非同期の周波数、パルスモードの設定等)8300系の登場までは自社の多くの車種に継承されました。

音声ファイル

解析画面

加速
減速
VVVF VFI-HR1420Q(1C4M)
日立2レベルIGBT(1500V・4極IM用)
登場時期 2008年
パターン 非同期-9P-広域3P-1P
収録のしやすさ タイプ: 標準
範囲: ★★★
音質: ★★★

 2008年登場の日立2レベルIGBTということで、この時期の同社製らしく同期モードに移行する前に非同期モードの急上昇はなく、代わりに9Pモードに置き換えられています。ただし、どういうわけか同じくこの頃からの同社製によくみられるランダム変調は用いられておらず、720Hzの澄んだ音となっています。これらの特徴は前年登場の泉北7020系や、後に登場する12000系・6200系更新車(50番台含む)・50000系更新車と共通しています。ただし、8000系においては同時期登場のJR北海道車のように9P→広域3Pの切替時に変調率が滑らかに変化しないようです。また、登場時は停止間際の周波数が500Hz付近(東京メトロ6000/7000系に近い周波数)だったようです。現在は他車同様一般的な200Hzに揃えられましたが、切替後も720Hzの成分が一瞬だけ混ざるためどこか歯切れの悪い音になっていますね。

6200系(0番台・50番台)

最終更新日:2019.7.28

 南海6200系は1974年に6000系・6100系のマイナーチェンジ車として登場しました。4連・6連が製造され、抵抗制御のまま走り続けていましたが、2009年に単独運用が多くなった4連の冗長性を確保するために車齢35年での機器更新が行われました。VVVFは8000系に準じたものが採用されましたが、歯車比は変更されず主電動機は8000系(三菱電機)と違って東洋電機製造の200kWのものが用いられました。4連はすべて更新されましたが、現在も6連は未更新のままです。
 6200系をベースに界磁チョッパ制御を用いて1982年に登場したのが8200系です。こちらも機器のメンテナンスが困難になったため2013年に更新され、6200系50番台への改番も行われました。8200系は6連のみであり、更新の際は4M2T→3M3Tに変更されています。ただし更新の際に採用された機器によって6200系とほぼ同等の性能になったため、編入が行われたものと思われます。

0番台

音声ファイル

解析画面

加速
減速
VVVF VFI-HR1420U(1C4M)
日立2レベルIGBT(1500V・4極IM用)
登場時期 2009年
パターン 非同期-9P-広域3P-1P
収録のしやすさ タイプ: 点検蓋
範囲: ★★★
音質: ★★★

 2009年に登場した6200系4連の機器更新車のVVVF音です。基本的には8000系に準じたパターンですが、こちらは9P→広域3Pの繋がりが滑らかになっています。また、全電気ブレーキの周波数は当初より200Hzだったようです。

50番台

音声ファイル

解析画面

加速
減速
VVVF VFI-HR1421C(1C4M)
日立2レベルIGBT(1500V・4極IM用)
登場時期 2013年
パターン 非同期-9P-広域3P-1P
収録のしやすさ タイプ: 点検蓋
範囲: ★★★
音質: ★★★

 2013年の更新時に8200系を改番・編入して登場した50番台のVVVF音です。0番台とのパターンの違いは特になさそうですね(上の0番台の加速時のファイルでは広域3Pの変調率が上がる際に「踊り場」のようなものが見られますが、架線電圧の変化等が原因と考えられます)。VVVFや主電動機の性能にもほとんど変化は見られませんが、型番が異なるのは種車の違いに起因するものと思われます。